「姦淫行為」が不倫、と別の記事に書きましたが、「姦淫」は厳密には男女間の性行為をいうものです。
でも、妻の不倫相手は女性でもよいし、夫の不倫相手は男性でもよく、つまり「同性愛」も不倫になることを最初に指摘しておきます。
多様性の時代ですから、配偶者の不倫相手も多様です。
さて、「不倫慰謝料」ですが、淫靡な響きで高額を想像しますが、決して高額にはなりません。
不倫には期間と頻度で程度にかなり差はありますが、私が依頼を受けたケースでは最低額は30万円、最高額は400万円でした。
30万円の事案は、肉体関係がおそらくあったのだろうとは思われるけれどその決定的な証拠がない事案でした。しかし、二人の間の精神的な繋がりが深く強く、それは明らかだったので慰謝料が認められました。
400万円の事案は、何十年も連れ添った妻との間に未成年の子どもが数人いた事案で、夫から妻への慰謝料額が最高額になりました。婚姻期間が長かったという点と、未成年の子どもがいるという点が考慮されて高額になったのです。
一般的には、100万円から300万円と言われ、実際そのとおりです。
決して高額とは言えない慰謝料なので、訴訟をするのはお勧めできません。費用倒れになることも多いからです。
不倫慰謝料の請求こそ、本人が自分で協議や調停をするのがお勧めです。
本人で慰謝料請求や慰謝料調停をしても、確かな法的知識と攻めの技術があれば支払を勝ち取れる可能性は十分にあります。
慰謝料請求をされたり、慰謝料調停を起こされても、確かな法的知識と守りの技術があれば理不尽な金額の支払いを強要されることもありません。
しっかりしたプロのカウンセリングを得て乗り越えていきましょう。